ビアンカ・アンドリースク
18歳のカナダの新星ビアンカ・アンドリースクの勢いが止まりません。昨日のエリナ・スビトリナ戦では、6-3、2-6、6-4の熱戦を制して、インディアンウェルズ決勝進出を決めました。最後のほうは、疲れ切っていたようで、何度もストレッチを繰り返していたアンドリースク。見ているほうは、もうフィットネス的に無理だなと思ったのですが、見事、根性の勝利。最後まで、どちらが勝ってもおかしくない迫力の試合で、見ているものを引き込む、とても素晴しい試合でした。今回ワイルドカードでインディアンウェルズに出場したアンドリースク。ワイルドカードのプレーヤーが決勝に進出するのは、今大会、初めてということです。
それでは、今日は、現在大注目のビアンカ・アンドリースクのこれまでの経歴を簡単にまとめてみました。
ビアンカ・バネッサ・アンドリースク
・2000年6月16日生まれの18歳
・身長170㎝
・カナダ、トロント市郊外のミシサガで生まれる
・子供のころ、ルーマニアに住んでいた時期があり、そこで7歳の時にテニスを始める
・その後カナダに戻り11歳の時にテニスカナダのナショナルトレーニングチームに加わる
・好きな選手は、シモナ・ハレプとキム・クライシュテルス
ジュニアの経歴(今でもジュニアの年齢ですが。。。)
2014年1月、超有名な14歳以下のジュニアの大会である Les Petits As で優勝↓
2015年12月のオレンジボール(18歳以下、グレードAイベント)でも優勝↓
文句なしの素晴らしい経歴です。
その後は
・2016年2月には、ITFランキングで自己最高の3位になる
・2017年プロに転向
・2017年の全豪オープンと全仏オープンのジュニアでCarson Branstineと組んで優勝(ということはダブルスも上手い)
・2017年予選を勝ち上がり、初めてのグランドスラム(ウィンブルドン)本戦出場を果たす
・2018年は、怪我のため、セットバックを余儀なくされる
・2019年のこれまでの活躍はものすごく、ニュージーランドのオークランドで行われたASBクラッシックで準優勝。全豪オープンメインドローで一回戦突破(相手が棄権)。ニューポート・ビーチでの初のWTA125Kタイトル取得。メキシコオープンでの準決勝進出。これらの結果のため、今季の始めには、178位であった世界ランクが、3か月以下で、現在の60位まで上がりました。そして、今回のインディアンウェルズでは、決勝で負けても、32位、勝てば25位まで世界ランクが上がります。
まさに、飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことですね。
彼女のプレースタイルは、18歳とは思えないほど、成熟しています。パワーもあるが、タッチも素晴らしい。基本的には、アグレッシブであるが、ハードヒットだけでなく、時には、スローなボールも混ぜて、これらをとても効果的に使いポイントを組みたてることができる。ペースを変化させるのが本当に上手い。アングル使いも上手い。バラエティー豊かで、本当にいろいろなことが出来るのです。しかもテニスIQが高いので、それらを上手く使うことができる。本当に18歳とは思えません。昨日の試合では、メンタルも素晴らしいことを証明しました。
ムグルサ戦でのドロップショット
昨日のエリナ・スビトリナ戦のハイライト
今後は、フィットネスの向上が課題でしょう。あとは、怪我さえなければ素晴らしいテニスキャリアが期待できるのではないでしょうか。
決勝は明日3月17日(日曜日)です。今大会第8シードで、これまで3度グランドスラムチャンピオンに輝いている、アンゲリク・ケルパーが相手。18歳の新星と31歳のベテランの試合にテニスファンが注目します。