オール・アバウト・テニス

主に海外(特にアメリカ)で取り上げられているテニスに関する興味深いニュースをピックアップしてお届けします。

ナダルの敗北、ナダルの言葉

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まずは、今日行われた、マドリット・オープン、男子シングルス準決勝のハイライト

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ヨーロッパのクレーコートシーズンで、いまだに優勝がない今年のナダル。これはタイトルなしに終わった2015年以来のこと。(ナダルの2005年以降のヨーロッパのクレーコートシーズンの戦績↓)

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ナダルの試合後の会見での発言

"過去14年間に起こったことより、今(今季)起こっていることが、より普通のことだと思っている。"

”まだ、これからもテニスは続くし、時間もまだある。今年、勝てなかったような試合に(この先また)勝つことがことができるようになると思っている。そのためには、体を鍛えて、正しいプレーをして、レベルを上げなければいけない。”

”もし、来季それができれば、これらのタイトルを取るチャンスは十分にあると思っているし、今季の残りのトーナメントでも、チャンスがあると思う。まだ、クレーコートシーズンでは、2つのトーナメントが残っている。それらでどんなプレーをするか様子がみたい。”

”テニスは、必ず勝敗がつく。このサーフェスで私は、長い間に渡り、たくさん勝つことができた。今年は、どうもそうではないようだ。勝利にかなり近いところまでいくが、最後に勝つことができていない。それは受け入れなければいけないこと。私は、それを自然に受け入れなければいけない。ただ、受け入れるが、何かを変えなければいけないとも思っている。”

”私の人生において、勝利はいつも自然で普通のことであった。そして、敗北に関しても、私は、同じように扱う。敗北することも、普通のことで、自然に受け入れる。

”我々は、言い訳を常に見つけようとする。「もし」とか、「あの時」とか、「なぜ」とか。でも結局は、いいプレーができたかどうかだ。もしレベルの高いテニスが今日できていたら、私は、今日の試合に勝てたはずだ。自分が思ったほどのレベルのプレーが出来なかったから、その結果、今日の試合に負けたのだ。”

”負けたことで、私にとって、素晴らしい、重要なトーナメントの決勝でプレーする機会を失った。それは、私をサポートしてくれた素晴らしい観客の前で、明日、プレーできないということを意味する。彼らが私に与えてくれたものは、言葉にできないし、感謝してもしきれない。”

”今日は、十分に深いストロークが打てず、ミッドコート(コートの真ん中)から打ったフォアハンドがベストではなかった。そのため、彼(チチパス)に、私のフォアハンドが彼を苦しめるという気持ちにさせることが出来なかった。”

”正直に言うと、今夜(負けたの)は、彼のせいというよりも自分のせいだと思っている。彼は若く、上達してきて、才能もある。しかし、もし私のレベルが、2018年のバルセロナでの決勝戦や、今シーズン始めの全豪オープンのレベルであったなら、今日の試合に、負けてはいなかった。私は、そう思っている。それが真実ではないかもしれないが、私自身は、そう感じている。”

 

若いプレーヤーに得意のクレーで負けたのは、やっぱり、かなりショックだと思いますが、でもそこは、あのナダルですから。ショックを受けてもうテニスなんて止めてやる、というのではなく、もっと良いプレーができるようにして、次に勝つためにはどうすればいいか、もう、考え始めているでしょう。私もクレーで負けるナダルは見たくない。ぜひ次の2つのトーナメント、特に全仏では、勝ってほしい。ナダルが思い描いているようなプレ―ができますように。