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チチパスがフェリックス・オジェ・アリアシムに”決して勝つことが出来ないかもしれない”と思うワケ

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将来のNo1候補同士の対決として、注目を集めたクイーンズでのチチパスとフェリックスの準々決勝戦

 

 

 

 

フェデラーと誕生日が同じフェリックス

 

 

7-5、6-2でフェリックスの勝ち

 

このトーナメントで、ディミトロフもキリオスもチチパスもみんな破ったフェリックス。まだ18歳ですよ!

 

ハイライト

www.youtube.com

 

これまでの2人の対戦成績

www.atptour.com

 

この2人の対戦は、今年のインディアンウェルズもストレートセットで、チチパスが敗北。ツアーレベルの成績は、現在チチパスの0勝2敗ですが、実は、この2人は、ジュニア時代にもITFの試合で3度ほど対戦していて、チチパスの0勝3敗。これまで対戦した5試合で、チチパスはフェリックスに一度も勝ったことがないのです。

チチパスは20歳、フェリックスは18歳。2人とも8月生まれなので、ちょうど2歳差。男子で2歳の差ってジュニア時代は、ものすごく大きい。もちろん、身体の成熟度の差で、年上が断然有利です。個人差はあるものの、18歳と20歳でも、普通は20歳がほうがその点では、まだ有利だと思われます。でも、チチパスはフェリックスに勝ったことがこれまで一度もない。これは確かに、チチパスとしては受け入れがたい厳しい現実でしょう。

 

チチパスがこの試合後に言った言葉

(以下ATP.comの記事より)

”(フェリックスにまた負けたことについて)僕は確かに心配している。フェリックスのほうが、ぼくより明らかに上であるということを考えるとつらい。でも、その事実を、彼が僕よりテニスが上手いという事実を、受け入れなければいけない。僕は、彼に勝つことは今後も一度もないかもしれないと思ったりもする。でも、どのくらい待たないといけないか分からないけど、この先、いつかチャンスが巡ってくると信じたい。”

”もし、この先も彼に勝つことが出来なければ、それはどうしようもない。もし、いつか勝つことが出来れば、そうだなぁ、その時は、チャリティーに、$10,000寄付するよ。”

”彼に勝ったことがあるのはダブルスでだけ。彼には、ビックなプレーをするのに必要な要素がすべて備わっている。将来、ナダルジョコビッチフェデラーとの難しい戦いにも、彼は勝てると思う。フェリックスが彼らに勝っても僕は何も驚かない。”

”彼は、トップ5には、確実になると思う。今年ではないかもしれないけど、来年、再来年あたりには。”

”フェリックスは、ツアーで、最高のリターナーの一人。そして、パワフルで、正確で、(どこにくるか)読みずらいサーブもある。だから彼との対戦はとても難しものになる。彼は、動きも俊敏だ。これらすべてを持っているプレーヤーは本当に少ない。彼のフォアハンドもバックハンドもパワフルだ。バックハンドで、多くのチャンスを作ることが出来るし、同時に、フォアハンドでも、とてもアグレッシブなプレーをする。彼と対決するときは、どう攻略していいか分からない。あんまりできることがない。彼は、どこからでも安定していて、弱点がない。”

 

ということで、フェリックスに対しては、どうしていいか分からない、失望気味のチチパス。サーブが良くて、リターンが良くて、動きもいいなら、確かにどうしようもないかも。しかも、フェリックスは、ブレークポイントなどのプレッシャーのかかる場面で、必ず、ファーストサーブが入るような、勝負強さというプラスαもある。チチパスとフェリックスが、アンディ・ロディクとフェデラーのような関係にならないか心配されるところですが、2人ともまだ若い。何があるか分かりません。この2人のライバル関係からも目が離せまん!