練習量
前回の記事ではITFの推奨するトレーニングガイドラインに触れてみましたが、他の協会・連盟などでも同じようなガイドラインなのでしょうか。調べてみました。
テニスオーストラリアのガイドライン
コンペティション(試合数)ガイドライン
・勝敗の比率は、2:1、または、3:1を年間を通して維持すること。その割合が維持できない場合は、維持できるように試合のスケジュールを調整する。
トレーニングのガイドライン
・グループ練習、個人レッスン、練習試合、自己練習などが含まれる。
テニスカナダ
10歳までのコンペティション&トレーニングのガイドラインが5ページ目に載っています。(↓5ページを参照)
https://www.tenniscanada.com/wp-content/uploads/2015/01/EnglishNewProgressiveTennisGuide.pdf
USTAと他国のまとめ
USTA は、テニスオーストラリア、テニスカナダ、ITF、USTAのガイドラインをそれぞれの一つの表にして比べています。(↓56ページを参照)
これによると、テニスの練習+一般的な運動能力を高めるための運動は、4~6歳で週4~6時間から始まり、時間をかけて、10半ばで最長の、週15~20時間ほどまで増やして行きます。その過程で、テニスの上達にターゲットを絞った練習や運動の比率が年齢が上がるごとに徐々に増えていきます。また、女子のほうが、男子のよりも成長が早いため、同年齢では練習時間が少し多くなる傾向が表れます。(男女ともに最大の練習量は20時間となっています。)
これらのガイドラインは、本気でテニスに取り組んでいるプレーヤーのトレーニングガイドラインです。私のセクションの、10代前半~半ばの一般的なジュニア(セクションで上位のレベル)は、みんな普通に学校に行き、放課後、2~3時間程度練習するという感じです。そして、月に2回くらい週末にトーナメントに出ます。もちろん試合のない週末は練習です。通常、休みは週に一日程度。テニスが盛んな地区ではないので、フロリダにあるような、大きなアカデミーはありません。小さなアカデミーが片手で数えられるほどある程度。全体的にのんびりした感じのセクションですが、それでも誰かが怪我をしたという話はよく聞きます。ただ、不思議なことに、怪我をする人はわりと集中しているというか、同じ人が何度も怪我をしてしまうことが多い気がします。怪我のリスクファクター(危険因子)の一つは、【以前に怪我をしたことがある】です。やはり、練習のし過ぎはもちろんですが、生まれもっての体質などいろいろなことが関わってくるのでしょうね。