International spring championship 最終日とアメリカの14以下の注目選手 その2
↓今日行われたInternational spring championship の男子決勝戦。
Boys final about to begin. Top seed Liam Draxl of Canada vs. wild card Zachary Svadja of US. Jason Pardon in the chair.#ISCITF19 pic.twitter.com/ikB1ywo4KE
— Colette Lewis (@zootennis) April 7, 2019
16歳と17歳の戦いですが、体格の差は結構ありますよね。
決勝戦の結果は↓
BS
7
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3
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7
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66
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6
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5
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GS
6
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4
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6
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2
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6
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3
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男女とも3セットまでいった接戦で、カナダのLiam Draxlとアメリカの Hurricane Tyra Black が優勝しました。Hurricane Tyra Black は昨年に続きこの大会2連勝です。またLiam Draxlは今秋からケンタッキー大学に進学することが決まっています。
さて、ジュニアテニスのマーチマッドネスこれで一段落。次に大きな大会が集中するのは、7月、8月の夏休み中になります。
International spring championshipsでは、16歳以下と18歳以下のディビジョンしかありませんでした。女子では、18歳以下でも14歳ぐらいのプレーヤーが多く活躍していますが、成長の遅い男子では、例外を除いては、14歳では16歳以下でも厳しいものがあります。現代テニスでは、男子は特にフィジカルがとても重要です。そのため、ある程度の年齢になるまでは、プレーヤーがどのように伸びていくか予想するのは難しいでしょう。
それを踏まえた上で今回はアメリカの14歳以下の現時点での有望選手を紹介します。彼らは、アメリカのトーナメントでプレーしているプレーヤー達の中でトップのトップ。アメリカのジュニアテニスに関わっている人なら、まず知らない人はいない有名プレーヤー達です。
14歳以下のトッププレーヤープロファイル
【14歳以下のプレーヤー】 Juncheng Shang
2017年、USTAクレーコートチャンピオンシップとEddie Harrの12歳以下優勝し、2018年には、USTAハードコートチャンピオンシップの14歳以下で優勝した、2005年2月生まれの14歳、Juncheng Shang。先日行われたイースタボウルでも14歳以下で、圧倒的な強さで優勝しました。北京の出身で、数年前にアメリカにテニスのトレーニングのために引っ越してきました。現在は、フロリダのsanchez-casal tennis academyでトレーニングしています。ITFの国籍は中国となっています。お父さんが中国のサッカー選手だったということで、彼自身も運動神経抜群のレフティーです。現在はフロリダと中国を行ったり来たりしながらトレーニングを積んでいるようです。
今年のイースターボウルのマッチポイント↓
2017年Eddie Herrでの優勝したときの映像。この時の対戦相手は日本のジョーンズ怜音選手でした。
【14歳以下のプレーヤー】 Kyle Kang
南カリフォルニア出身の韓国系アメリカ人のKyle Kang。2005年1月生まれの14歳です。2017年のイースターボウルでは12歳以下で優勝しました。そして、今年のイースターボウルでは、まだ14歳になって間もないですが、すでに16歳以下でプレーしました。将来の夢は、やはりプロになることのようで、1年ほど大学に行ってからプロに転向したい、ということです。
2017年にイースターボウル(12歳以下)で優勝したときのもの。
【13歳以下のプレーヤー】 Learner Tien
2005年12月生まれの13歳のLearner Tien。南カリフォルニア出身のアジア系アメリカ人のレフティープレーヤーです。小さな頃からプロディジー(神童)として有名な選手でした。ただ、年齢のディビジョンを上げてプレーすることが多いということと、誕生日が12月であることが災いしてか、これまでジュニアでのビックタイトルはありませんが、13歳以下グループでの超トッププレーヤーであることは間違いありません。現在、カーソンにあるUSTAのトレーニングセンターでトレーニングをしているそうです。
【13歳以下のプレーヤー】 Rudy Quan
2006年1月生まれの北カリフォルニア出身のアジア系アメリカ人であるRudy Quan。12歳以下では、イースターボウル、ハードコート、クレイコート、オレンジボールなど、Eddie Herr以外の有名トーナメントを全て総なめにしました。歳の近い Learner Tienが、年齢デイビジョンを上げてプレーすることが多かったのに対して、彼は、12以下にとどまり、他の選手を圧倒して、しばらくの間、12歳以下での独占状態が続きました。クラブチームでプレーするサッカー選手でもあり、運動神経は抜群。彼も現在、カーソンのUSTAトレーニングセンターでトレーニングしているということです。
2018年のオレンジボール↓
【12歳以下のプレーヤー】 Maximus Dussault
今回紹介する中で唯一の12歳以下のプレーヤーは2017年生まれのレフティー、Maximus Dussault 。昨年まだ11歳の時にEddie Herrの12歳以下で優勝しました。その時は準決勝で、当時12歳以下の絶対王者であったRudy Quanを、接戦の末破り、多くの人を驚かせました。下の映像は決勝戦のもの。
バージニア州の出身で、現在は、バージニアとフロリダを行ったり来たりしながら、主にフロリダでトレーニングしているようです。
あのブラッド・ギルバートもツイッターで紹介するほど、彼のプレーを絶賛しています。
10 year Max Dussalt has tremendous lefty fearhand cross between Vamos-Rafa and Shapstick was giving me all i could handle pic.twitter.com/8Qc1AQd2xa
— Brad Gilbert (@bgtennisnation) February 6, 2018
以上の5人のプレーヤー達は、アメリカで、現時点において、それぞれの年齢グループの中で文句なしのトッププレーヤーです。5人中4人はアジア人で、5人中3人はレフティー(左利き)なのですが、決してアジア人とレフティーを意識して選んだわけでなく、たまたま、彼らが、自身の年齢グループでトップだっただけの話です。
何度もいいますが、ここから、トッププロまで道のりはまだまだ長く、その間すべてのことが上手くいかなければなりません。それでも、彼らは、現時点でのベストホープ。彼らが5年後10年後どんなプレーをしているか楽しみにしています。