オール・アバウト・テニス

主に海外(特にアメリカ)で取り上げられているテニスに関する興味深いニュースをピックアップしてお届けします。

大坂なおみの国籍問題

 

大坂なおみ国籍選択のデッドラインが近づいてきている。

彼女は、日本代表としてプレーを続けるのか、それともアメリカ代表となるか?

 

大坂なおみ国籍選択のデッドラインがどんどん近づいてきている”

”世界ランク1位の大坂は、現在日本とアメリカの両方の国籍を保有している”

”2つのグランドスラムタイトルを持つ大坂は、日本生まれだが、子供の頃からアメリカに住んでいる”

”日本の法律では、二重国籍を持つものは、22歳の誕生日までに、どちらか一つの国籍を選ばなければならない”

”大坂は、2019年10月22日までに、その決断をしなければならない”

 

最近、大坂なおみ選手の国籍問題についての記事をよく目にします。それら記事の中には、大坂なおみ選手の状況を説明しながら、二重国籍を許していない日本の法律についてや、日本での「ハーフ」の扱われかたなど、日本について一歩踏み込まれて書かれたものが多くあります。蓮舫さんの件を持ち出して、法律のループホール(抜け道=日本政府がその法律を守らなくても取り締まらないこと)など、詳しく説明している記事もありました。やはり、アメリカでは、二重国籍を認めていない日本の法律が理解しがたいようで、なんで一つに選ばないといけないのか理由がわからないという意見が多いようです。また、それに関連して、人種の異なる両親の間に生まれた子供のことを”ハーフ(半分の)”と呼ぶことや、日本社会における”ハーフ”に対しての偏見なども取り上げられていて、二重国籍だと、日本国籍だけの人より、日本人度が少なくなるのかと問いかけています。

 

確かに、この法律、当人の子供達にとってはすごく理不尽なものだろうなと思います。生まれた時から二重国籍で来たのに、22歳になる前にどちらかを選べというのは、大げさかもしれせんが、父か母のどちらかを選べと言われているような気持ちになるのではないだろうかと他人事ながら心配してしまいます。また、現代では、”ハーフ”だけでなく両親が日本人でありながら、外国て生まれ育った二重国籍の子供達も多くいます。彼(女)らにとってこの法律は不当なものと感じられるのではないでしょうか。

また、実際には、この法律が守られなくても政府はなにもしないというところも、アメリカでは理解に苦しむ点のようで、じゃあなんのための法律なのかと多くの人が首をかしげています。しかも、一般人ならそれが許されるけど、大坂選手などの有名人は、話題になるので問題になるというのは、本当に変な話であると。逆に、有名人が、有名なのは、ほとんどの場合で、(大坂選手のように)、彼(女)らが、優秀だからなのであり、そんな、国のプラスになるような人になぜ、日本は、国籍選択を迫って、日本国籍を捨てさせるようなリスクを冒すのかと。

確かにこの問題、日本の体質とか、文化とかを複雑に反映していて、本当にややこしいと思います。

 

この法律をどう思うかは人それぞれだと思いますが、私が、思うのは、いつかはこの法律を変えなければいけないときが来るであろうということ。父親が日本人の”ハーフ”だけに、日本国籍を与える、という法律が1980年代に変わったように、5年後か10年後が100年後か分かりませんが、時代の波に押されて、この国際社会で生き残るため、この高齢化社会に少しでも対応するため、いつかは変更しなければならない時がきっとやってくると思うのです。

 

大坂選手の世界的人気に伴い、この日本の法律が、思いがけず世界に注目されることとなりましたが、その大坂選手の国籍問題は、今回、どのように決着するでしょうか。多くの人が思っているように、このまま日本代表でいくのか、なにかサプライズがあるのか。アメリカでも大きく注目されています。

(というか、もし、大坂選手がやっぱりアメリカの国籍を選択します、と言ったら、それなら二重国籍のままでよかったのに、と思いませんか?)