オール・アバウト・テニス

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1989年6月5日

1989年6月5日。今から30年前のこの日は、全仏オープンの4回戦で第15シードの17歳、中国系アメリカ人のマイケル・チャンが、世界ランクNo1、第1シードの29歳、イワン・レンドルを4-6、4-6、6-3、6-3、6-3で破るという大アプセットを起こした日。脚がつりながらも、アンダーサーブやムーンボールを駆使して、2セットダウンから大逆転したこの試合は、30年だった今でも語り継がれている、伝説的な試合です。

 

チャンはこの試合後も勝ち続け、決勝戦に進出。そして、決勝戦では準決勝で世界ランクNo2、21歳のボリス・ベッカーを5セットマッチの末に破った、、世界ランクNo3のステファン エドバーグと対戦しました。この試合もチャンはまたや逆転でフルセットの末(6-1,3-6、4-6、6-4、6-2)ものにし、チャンは1989年の全仏オープンで見事優勝を果たしました。

 

マイケル・チャンはこの時、17歳3か月と20日。史上最年少の男子シングルスグランドスラムのチャンピオンの誕生でした。そしてこの記録は今でも破られていません。

 

この映像は、今から5年前、この試合の25周年を記念してつくられたものです。

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チャンが、レンドルとは全仏オープンのことについては、一度も話をしたことがないし、これからも何も話さないと思うと言っているのが印象的でした。

 

ムーンボール

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脚がつっていたための選択だったのでしょう。

 

 レジェンド、アンダーサーブ

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  試合の一部の映像

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日本では、すっかり錦織選手のコーチというイメージのチャンですが、現役時代は、本当に頭が良く、根性のある素晴らしいテニスプレーヤーでした。残念ながら、これがチャンの唯一のグランドスラムタイトルとなってしまいましたが、この彼のマジカルな全仏オープンでの優勝は、永遠に語り継がれることでしょう。