オール・アバウト・テニス

主に海外(特にアメリカ)で取り上げられているテニスに関する興味深いニュースをピックアップしてお届けします。

ウインブルドン男子シード

 ウインブルドンのシードが発表され、それがいささか問題になっています。

 

トップ8シードは、

1 ジョコビッチ
2 フェデラー
3 ナダル
4 アンダーソン
5 ティエム
6 ズべレフ
7 チチパス
8 錦織

 

 

ATPのランキング順で決められる他のグランドスラムとは異なり、ウィンブルドンでは男子のシードを決める時に”特別なフォーミュラ(式)”が用いられます。そのため、現在ATP世界ランキング3位のフェデラーが2位のナダルを抑えて、今年のウィンブルドンでは、第2試シードとなりました。また、昨年決勝まで行った世界ランキング8位のアンダーソンが、第4シードとなっています。

 

 テニスチャンネル・ライブのクリップ

その特別なフォーミュラで計算した結果、世界ランキング1位のジョコビッチ以外は、みんな、ランキングとシード順位が違う羽目に。特に、フェデラーナダルを抑えて2位になったことが、ちょっとした論議となっています。

そのことに対して、ナダルは、

”僕がこのことが正しくないと感じる理由は、ウィンブルドンだけで、特別なシーディングが行われているというところだ。もし、どこでも同じようにしているのなら、それが、適切なんだろうけど。。。

第3シードより第2シードのほうがいいけど、彼らが、僕が第3シードだと思うなら、それを受け入れるよ。”

 

ジョコビッチもこのことに対して発言しています。

”それが、彼らのルールだから、リスペクトしないといけないけど、正直に言って、少し驚いている。G.O.A.T.(史上最強)で、ウィンブルドンで最多のタイトルを取っているロジャーは、(第2シードになるには)他の誰と比べてもふさわしいと思うけど、でも相手がナダルだからね。彼を抑えて、上のシードになったことには少し驚いているよ。でも、まあ、どうしようもないことだけど。”

 

コメンテーターの人は、このフォーミュラの使用をそろそろ止める時が来ているんじゃないかと提唱しています。でも、ウィンブルドンは何事に対しても”独自”のやり方でするのが好きだからね、とも。

 

 

グランドスラムでは、トップ3の結果が他の選手より抜きん出ているので、シードが2位と3位で異なると、準決勝戦での相手に差がでる可能性があります。優勝までに、トップ3の内2人を破らないといけないのと、1人だけ破ればいいのとでは、精神的にも、身体的にも、結構異なる可能性がありますからね。もちろん優勝するためには、誰が相手でも勝てばいいのですけど、やっぱり対戦相手も大事。長丁場で5セットマッチのグランドスラムでは、いかに体力を温存できるかも優勝するための大切な要素の一つになるので、勝つにはドロー運も重要です。

さて、ドローでラッキーになるのは誰か? ドローが決まるのは6月28日の金曜日です。

 

Wimbledon 2019 – men’s seeds: The full list of 32

(男子シードのフルリスト)

1 Novak Djokovic (SRB)
2 Roger Federer (SUI)
3 Rafael Nadal (ESP)
4 Kevin Anderson (RSA)
5 Dominic Thiem (AUT)
6 Alexander Zverev (GER)
7 Stefanos Tsitsipas(GRE)
8 Kei Nishikori (JPN)
9 John Isner (USA)
10 Karen Khachanov (RUS)
11 Daniil Medvedev(RUS)
12 Fabio Fognini (ITA)
13 Marin Cilic (CRO)
14 Borna Coric (CRO)
15 Milos Raonic (CAN)
16 Gael Monfils (FRA)
17 Matteo Berrettini (ITA)
18 Nikoloz Basilavshili (GEO)
19 Felix Auger-Aliassime (CAN)
20 Gilles Simon (FRA)
21 David Goffin (BEL)
22 Stan Wawrinka (SUI)
23 Roberto Bautista Agut (ESP)
24 Diego Schwartzman (ARG)
25 Alex de Minaur (AUS)
26 Guido Pella (ARG)
27 Lucas Pouille (FRA)
28 Benoit Paire (FRA)
29 Denis Shapovalov (CAN)
30 Kyle Edmund (GBR)
31 Laslo Djere (SRB)
32 Dusan Lajovic (SRB)