オール・アバウト・テニス

主に海外(特にアメリカ)で取り上げられているテニスに関する興味深いニュースをピックアップしてお届けします。

2019年度トップジュニアの大学の選択

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2019年に卒業予定のアメリカの高校シニア(最上級生=日本でいう高校3年生)のジュニアテニスプレーヤー達。2018年の11月から2019年8月までの間のサイニング・ピリオドと呼ばれる期間に"National Letter of Intent "(NCAAの大学にコミットすることを約束した公式の証書)にサインして、正式にその大学に入学することを発表します。(あくまでも正式発表です。実際には、トップジュニアプレーヤー達は、ジュニア(=日本でいう高校2年生)の時点で、非公式ですが、行く大学が決まっている場合が多いです。)

2019年度生のTRNランキングの男子トップ15を調べてみましたが、プロに転向する人は一人もいないようで、みんな大学進学が決まっています。たしかにテニスプロの世界は本当に厳しいので、プロになることがそんなに非現実的ではないアメリカの超トップジュニアプレーヤーでも、まずは大学に進学するという傾向が、ここ最近特に強くなってきているように思います。

上の写真のJenson Brooksby さんは、2019年度生のTRNランキングNO1。テキサス州ベイラー大学に今年の秋から進学予定です。カリフォルニア州サクラメントの出身で、これまでのATPのシングルス最高位は978 位。UTRは14.24です。(2019年3月3日現在)

昨年8月のUSTAジュニア・ハードコート・ナショナルトーナメントで優勝し、ワイルドカードを得て、全米オープンでもプレーしました。昨年3月に行われたイースターボール(ジュニアナショナルトーナメント)のチャンピオンでもあります。

↓Jenson BrooksbyのATPのページ

www.atptour.com

そんな彼でも、高校卒業後は、プロにはならず大学に進学します。彼のレベルなら今後プロに転向ということもあり得るでしょうが、まずは、大学なんですね。それほど、プロは厳しいということなんでしょう。

 

以下に紹介しているリンクはTRNのサイトのもの。2019年の1月現在で、どんな大学がどんなプレーヤーとコミットしているのかが分かります。トップ25の大学を選出して、紹介していますが、これは、2019年度に補強したプレーヤー達が強力であるとされる順番。それぞれの選手のUTRも載っています。

↓男子

www.tennisrecruiting.net

↓女子

www.tennisrecruiting.net

 

このレベルのプレーヤーだと、多くはフルライド(全額負担のスカラシップ)なので、そうなると4年間は生活が保障されたようなもの。多くのプロテニスプレーヤーの厳しい現状を考えると、選手にとっては、プロになるより大学進学が魅力的に見えるのも納得ですね。