オール・アバウト・テニス

主に海外(特にアメリカ)で取り上げられているテニスに関する興味深いニュースをピックアップしてお届けします。

カラマズー

久々にジュニアの話題です。

アメリカの最大のジュニアイベント、USTA National Championships が今年も全米各地で始まりました。プレーヤーの間では「ハードコート」と呼ばれるこの大会。USTAのジュニアトーナメントの最高峰レベル1トーナメントの一つで毎年8月初めに開催されます。レベル1トーナメントは以前に紹介したイースターボウルや7月に開催されたばかりのNational Clay Court Championships(通称クレーコート)などいくつかありますが、一般的には、このUSTA National Championshipsがアメリカのジュニアトーナメントの中で「最も重要」と考えられているといってよいでしょう。

 

男子12歳、14歳以下のディビジョンはアラバマ州で、女子12歳、14歳以下のディビジョンはジョージア州で、女子16歳、18歳以下のディビジョンは、カリフォルニア州のサンディエゴでそれぞれ行われていますが、今回は、ミシガン州カラマズーで行われている男子16歳、18歳以下ディビジョンにスポットを当てて紹介します。

 

USTA Boys 18s and 16s National Championships

トーナメントの正式名称は”USTA Boys 18s and 16s National Championships”ですが、通称カラマズーと呼ばれています。その理由はメイン会場がミシガン州カラマズーにあるカラマズー・カレッジのストウ・スタジアムであるためです。

 

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ストウ・スタジアム(カラマズーカレッジ)

 

今年の大会は、8月3日~12日という日程。ドローサイズは256。10日間という長丁場の上、18歳以下ディビジョンの決勝戦は5セットマッチというタフな大会です。

 

 

大会のホームページ↓ 出場選手から、ドロー、ヒストリーまで今大会についていろいろ載っています。

ustaboys.com

 

これが10日間のスケジュール↓

ustaboys.com

 


全米各地から500人近くのジュニアが集うこの大会。なんといっても目玉は、全米オープンへのチケット。といっても観客としてではありません。18歳以下で優勝すれば、全米オープンの本戦へのワイルドカードがもらえ、16歳以下で優勝すれば全米オープンテニスジュニアの本戦へのワイルドカードがもらえるのです。そのため、普段はジュニアでもうプレーしていないような選手もみんな参加します。

 

また、今大会には、全米各地から、多くのカレッジコーチが集まってきて、めぼしい選手をチェックします。プレーヤー達にとっては、自分の力をカレッジコーチにアピールする良い機会でもあります。

 

今年の18歳以下ディビジョンの第1シードは、サンディエゴ出身で現在バージニア大学でプレーしているブランドン・ナカシマ選手。もうすでに大学生ですが、誕生日は2001年8月3日で、18歳になったばかり。彼は2017年に同大会の16歳以下ディビジョンで優勝しています。2018年には18歳以下ディビジョンで第3シードとしてプレーして、惜しくも第4シードのJenson Brooksby 選手に決勝で敗れています。そして、2019年の今年は、第1シード として、念願の優勝を狙います。

 

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nakashima選手

第2シードは先日のウィンブルドジュニアの準決勝で、望月慎太郎選手に惜敗した15歳のマーティン・ダム選手。彼も昨年の同大会の16歳以下ディビジョンで優勝しています。今年は、第2シードとして18以下ディビジョンに挑戦です

 

個人的には、ナカシマ選手が大本命ではないかと思いますが、こればっかりは始まってみないとわかりません。強豪ひしめく中、今年優勝するのは誰か!? アメリカのトップジュニアとして、全米オープンへ出場するのは誰か!? 

ジュニアテニスからも目が離せません!!!

 

 

(選手だけでなく観客も楽しめるようなイベントも!)

大会中は、キッズデーがあったり、プレーヤーズパーティーがあったり、アンディ・ ロディックとマイケル・ラッセルとのエキシビションマッチがあったりと、楽しいイベントも盛沢山です。

www.mlive.com

 

ちなみに、ウィンブルドンのストロベリー&クリームに対抗して、ここでは、ブルーベリー&クリームなんです!