2足のわらじを履く男
準決勝ではナダルに完敗してしまいましたが、この全豪オープンでは、若干20歳で、ディフェンディングチャンピオンのフェデラーを破り、初めてグランドスラムの準決勝まで進出したチチパス。グランドスラムでなかなか成績を残せないズベレフを後目に、今や若手No.1の呼び名が高い彼ですが、テニスプレーヤーであると同時に、ユーチューバーでもあります。準々決勝で勝った後のオンコートインタビューでちゃっかり、自分のチャンネルを宣伝していました。
彼は自分のユーチューブチャンネルで世界を旅する様子を紹介しているようです。気になる方は一度チェックしてもいいかもしれませんね。
ユーチューバーとしての人気・実力はよくわかりませんが、テニス選手としては、本当に前途有望です。彼のゲームについてよく言われるのは、さまざまなことができるその引き出しの多さと、それを活用できる素晴らしいテニスIQ。
元プロテニスプレーヤーで、ESPNの解説者であるブラッド・ギルバート氏は、チチパスのテニスについて次のように話しています。
彼のテニスをジュニア時代から見てきて思うのは、彼は、フェデラーのようにプレイするということ。
チチパスは、ボールを（ライジングで）早い時点でとらえて、相手から時間を奪い、ネットに出る。また、全ての試合で、明確なゲームプランがあり、それを、忠実に実行できる力がある。そして、193㎝と長身だが、動きもとても良い。現在、彼以外で注目されている、シャポバロフ、デミノー、ズベレフ、メドヴェージェフ、ハチャノフ、などの若手プレーヤーは、みんなベースライナー（ベースラインあたりで戦うことを得意とするプレーヤー）だ。
チチパスは違う。彼は、何でもできるオールコート・プレーヤーだ。ベースラインにへばりつく必要はなく、ネットに出て、ポイントを終わらせることができる。この前の試合では、ネットに68回も出たんだ。彼は、まだ20歳だよ。彼が25歳になったときにはどうなっていると思う？ これから、彼はもっと上達して、もっと強くなるんだからね。
ブラッド・ギルバート氏も大絶賛のチチパス。ユーチューブなどフィルミング(撮影すること）に興味があるということで、第2の人生は映画監督とかでしょうか。とりあえず今は、テニスに集中して、その素晴らしいポテンシャルで私たちを魅了し続けてほしいものです。
