オール・アバウト・テニス

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大坂なおみ:ドバイで見せた涙

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WTA ドバイ・デューティフリー・テニストーナメントで、世界ランク67位の クリステア・ムラデノヴィック(フランス)が第1シードの大坂なおみ6-3, 6-3のストレートで破り、世界を驚かせた。”

この試合は、大坂のNo.1としての初めての試合であり、また、バインコーチ無しで臨む初めての試合でもありました。

 

”ドバイでのショッキングな初戦敗退後のプレス会見で、涙を見せながら、脚光を浴びる人生について語る大坂なおみ

 

(翻訳) 

”ある意味、私自身が、自分が現在どんなポジションにいるのか、必ずしも理解できていないと思う。去年のランキングは、現在のランキングとは程遠かったから、(その頃は)誰も私に注目していなかったでしょう。私は、そのほうが快適で落ち着くの。”

”なんで、泣いているんだろう。”

”(大丈夫か聞かれて)なんで、泣いているのかわからないわ。”

”(一度席を外したいか聞かれて)大丈夫よ。もう終わったら”

”注目を集めるのはあまり好きじゃない。だから、精神的にちょっときつい日々が続いてるの。”

 

昨日、世界のスポーツ界で活躍した個人、団体に贈られる「 ローレウス・スポーツ賞」が発表 され、最も「成長・躍進した」選手に送られる「ブレークスルー賞」を受賞した大坂なおみ。彼女は、現在、女子テニス界ではもちろん、世界のスポーツ界で、最も注目を集めている選手の一人と言って間違いないでしょう。

 

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最近では、毎回のように、グランドスラムチャンピオンが異なる女子プロテニス界。そんな中、大坂なおみは、現在グランドスラム2連勝中で、しかも、まだ21歳。多くの人が、彼女は大スターになる!と、大きく期待するのも無理はないでしょう。

今までにも、アンゲリク・ケルバーやガルビネ・ムグルサのように、グランドスラムのタイトル後、生活の変化にうまく対応できずに、その後スランプになった選手は少なくありません。もともと、シャイで注目を浴びることが苦手な大坂なおみ選手。彼女が感じている、そのプレッシャーやストレスは計り知れません。しかし、チャンピオンとは、常に脚光を浴びるもの。そこを避けては通れません。時間は少しかかるかもしれませんが、コート上で見せる彼女のgutsy(根性がある、肝の据わった)なプレーのように、この「苦手なこと」もうまく克服していってほしいと願うばかりです。