ナダルとキリオス2回戦で因縁の対決へ
ナダルとキリオスが共に一回戦に勝利し、この2人が2回戦で対戦することが決定。ファンにとっては夢の2回戦の組み合わせかもしれませんが、ナダルにとっては、悪夢でしょう。
これまでの2人のヒストリーを少しおさらい
これまでの2人の対戦成績は6回対決していて3勝3敗です。
2人が初対決となった2014年のウインブルドンでは、当時19歳のキリオスが勝利。
2人の最後の対決は、今年2月のアカプルコでのハードコート。ここでもキリオスが勝利しますが、この辺から、2人の間により険悪なムードが漂い始めます。
まず、ナダルは、アカプルコでの敗戦後のインタビューで、相変わらずのキリオスに対してこう言及。
”彼は、ものすごく才能のあり、グランドスラムタイトルやNo1を狙える選手だ。だけど、彼は、観客や対戦相手、そして、自分自身に対してもリスペクトが欠如している。”
このナダルの発言に対してキリオスは
”僕とラファは違う。彼は自分のやらなきゃいけないことにフォーカスしてればいい。彼は、僕のここまでの経験してきたことや、僕のことはなにも知らないんだから。’
と反応します。
その後、ナダルの元コーチで叔父のトニー・ナダルがスペインのメディアに対してこの出来事について言及。
”キリオスは、教育と賢明さ( education and smartness)を持ち合わせてない。世界ランク40位にとどまってないで、トップランキングのために戦うべきた。”
”彼は、悪い奴には見えないけど、(トップを狙うには)物事をリスペクトしなさすぎだ。”
と発言しました。
こういう経緯があって、キリオスは、今年のクレーコートシーズン中、いろんな人をこき下ろして有名になったポットキャストのインタビューでナダル(とトニー・ナダル)についてこう語っています。
”ナダルは、俺とは正反対の人間なんだ。本当に真逆だよ。彼は、自分が負けると、すぐイライラして辛辣になる。
彼が’勝ったときは、いいんだよ。悪いことは何も言わないで、「彼はいいプレーをした」とか、「彼は、素晴らしいプレーヤーだ」とか言って、対戦相手を褒める。でも、彼が俺に負けた途端に、俺が、彼や、ファンや、ゲームをリスペクトしてないと言い出した。(今年のアカプルコでのメキシコオープンのことを言っている。)俺としては、何を言ってるんだと思ったよ。前から、こんな風にプレーして、以前にもナダルに勝ったし、なにも変わっていないのに。
(そんな風だから)良くは見えないよ。そして、アンクルトニーまで出てきて、「キリオスは教育が足りない」とか言うし。12年も学校に行ったんだから、おまえ、馬鹿じゃないないのと思った。俺は、十分に教育を受けてきたよ。俺があなたの家族をまた、破ったのが面白くないというのは分かるけどね。とにかく俺はナダルとは違うんだよ。”
そして今年のウインブルドン
ナダルは昨日の一回戦後のインタビューで、キリオスとのことについて聞かれこう答えています。
”正直に言うけど、僕は、こういうドラマにかかわるには、歳を取りすぎているよ。僕はツアーでもう何年もプレーしてる。僕が言ったことは後悔してないし、そう信じているから言ったまで。僕は、誰かと喧嘩を始めたいと思うようなタイプの人間ではない。僕はこのスポーツを楽しむためにここにいるんだ。そして、自分が好きなことをできるだけ上手くやり続けたいと思ってる。(2回戦を戦うことは)この素晴らしい場所でコートに再び立てるチャンスが与えられたということだ。”
ナダルの一回戦後のプレス会見
キリオスは、1回戦の試合後のインタビューで、ナダルとの対戦につてい次のように語っています。
”ドローを見た時、ナダルの名前を僕のセクションで見つけて、とても嬉しかった。もっとエキサイティングになるからね。子供の頃、世界のベストプレーヤーと最高のコートでプレーしたいって思うだろう。こんなことは本当に特別なことで、このようなポジションでプレーできることはもう2度と巡ってこないかもしれない。このチャンスを両手でしっかりと握りしめて、そこで最高のプレーをしたい。
ナダルは、史上最高のテニスプレーヤーの一人だと思っている。僕は、完全なアンダードックだ。でも、僕が、しっかりプレーすえれば、チャンスはある。正しい態度で、戦う意志があればね。さもななければ、僕は彼の餌食になる。まずは、休んで体を回復させること。明日はオフだから。(しっかり休んで)2回戦に臨み、楽しみたい。”
キリオスの一回戦後のプレス会見
ちなみにキリオスが昨日のプレス会見の中で、レポーターがこの件に関して質問した時のキリオスの返事が話題となっています。
Kyrgios is asked about calling Nadal "super salty." His response "do you have what his uncle said to me first?" Journalist does not, Kyrgios is very unimpressed.#Wimbledon pic.twitter.com/iO8RJH2aPG
— Dima (@panicmode_on) July 2, 2019
レポーター:以前にあなたが、ナダルと彼の叔父について言ったコメントが、この試合に影響すると思うか。ナダルは、あなたに圧勝したいと思っているのではないか。
キリオス:彼の叔父(トニー・ナダル)が僕について、はじめになんて言ったか知ってる? その事実を認識してる?
レポーター:覚えていません。
キリオス:あなたがその事実をを知ってから、その質問に答えるよ。
レポーター:間違ったことを言いたくないから。
キリオス:僕が最初に彼に何か言ったのか、彼(トニー・ナダル)が最初に僕になにかいったのか。
リポーター:覚えていません。
キリオス:ジャーナリストなら、あなたは、正しい情報を知ってるはずじゃない?
リポーター:あなたの口から言ってもらえますか?
キリオス:ノー。それは僕の仕事じゃないよ。
という風な感じで、結局その質問には答えずにとても不機嫌そうでした。
ナダルもキリオスも、お互いのことを良く知らないとも言っています。さらにキリオスは、ナダルと一緒にビールを飲むことはないと思うけど、お互いの間にリスペクトはあると思う、とも。
ただ、余りに違い過ぎて、合わないんでしょうね、この2人。
さて、明日の2人の7回目の対戦はどうなることか。これまでの2人の経緯を考えると、どちらが勝っても、多くのドラマが見られることは間違いないと言っていいでしょう。
とにかく楽しみな2回戦です!